同じ実測1%でも少ない標本は確率の推定幅が広く、多い標本では狭くなることを表した比較図
データ分析12 MIN READ · UPDATED 2026.08.04

実測確率1%は信用できる?100 Seedで95%信頼区間を検証

同じ実測1%でも、100回中1回の95%信頼区間は約0.177〜5.449%、1万回中100回なら約0.823〜1.215%です。割合だけでなく標本数を見る必要があります。

執筆:パチプローズ編集部 · 確率式とシミュレーター実装を照合して構成

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この記事の要点

  • 実測確率が同じ1%でも、100回転と1万回転では推定の幅が大きく違う
  • 100 Seed実測では10万回転時の実測率P05〜P95が0.948〜1.0492%まで狭まった
  • 信頼区間は次の1回や収支を予測せず、異なる機種・状態を混ぜた集計にはそのまま使えない

MEASURED DATA

同じ1%の理論区間と100 Seed実測

固定した1%の観測例はWilson式で計算し、Seed行は架空1/100モデルを本体エンジンで100本反復した結果です。

条件実測確率・平均95%区間・P05〜P95補足
1回 / 100回転1.000%0.177〜5.449%Wilson 95%区間
10回 / 1,000回転1.000%0.544〜1.831%Wilson 95%区間
100回 / 10,000回転1.000%0.823〜1.215%Wilson 95%区間
100 Seed・各100回転平均0.9300%0.0000〜2.0000%理論1%を含む 96/100 Seed
100 Seed・各1,000回転平均1.0370%0.4950〜1.5000%理論1%を含む 97/100 Seed
100 Seed・各10,000回転平均1.0088%0.8195〜1.1705%理論1%を含む 93/100 Seed
100 Seed・各100,000回転平均1.0006%0.9480〜1.0492%理論1%を含む 98/100 Seed
全Seed合計10,000,000回転最終中央値0.9990%架空1/100独立抽選

P05〜P95はSeedごとの実測確率を小さい順に並べた中央90%です。Wilson区間とSeed分布は別の量なので、同じ列で目的を明記しています。

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結論:実測率だけでは確からしさを判断できない

100回中1回も、1万回中100回も、割り算の答えは同じ1%です。しかし少ない標本ほど偶然の影響が大きいため、推定できる真の確率の幅は広くなります。100回中1回を見て『約1/100の台だ』と一点で断定することはできません。

Wilson 95%信頼区間では、1/100が約0.177〜5.449%、100/10,000が約0.823〜1.215%です。区間の読み方は『この一度の区間に真値が95%の確率で入る』ではなく、同じ手順を何度も繰り返すと作った区間の約95%が真値を含む、という頻度論上の性質です。

02

検証条件:架空1/100を100 Seed・合計1000万回転

本体のSeededRandom、createMachineState、simulateMachineBatchを使い、Seed SEO-CONFIDENCE-20260804-001-31251ba7〜SEO-CONFIDENCE-20260804-100-5c663f0cの100本を実行しました。各Seedを100、1,000、10,000、100,000回転で途中集計し、合計10,000,000回転です。

対象は通常時の初当りだけを持つ架空1/100独立抽選です。RUSH、LT、出玉、回転率、交換率、止め打ち、残保留は含めません。Seed間の散らばりは標本標準偏差、分位点はR-7、比率の区間はz=1.96のWilson法で計算しました。

  • 理論確率:1/100(1%)
  • 標本数:100 Seed、各Seed最大100,000回転
  • 最終初当り回数:平均1,000.58回、中央値999回、標本標準偏差29.96回
  • 生成日時:2026/8/4 22:44:08
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同じ実測1%を標本数別に比べる

1/100、10/1,000、100/10,000は、点推定ではすべて1%です。それでも区間全体の幅は約5.272ポイント、1.287ポイント、0.392ポイントと順に狭くなります。分子だけ、分母だけ、割合だけを見るのではなく、三つをセットで確認する必要があります。

大当り履歴を比べるときも、当り回数と総回転数がそろって初めて実測確率を評価できます。短い履歴で理論値より高い、低いと見えても、区間が広ければ偶然の範囲を十分に絞れていません。

実測1%でもWilson 95%信頼区間が1回中100回転の0.177〜5.449%から100回中1万回転の0.823〜1.215%へ狭まる理論比較
理論図。実測率を1%に固定し、標本数だけを変えたWilson 95%信頼区間です。
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実測結果:100 Seedの中央90%も段階的に縮小

100回転時の実測確率P05〜P95は0.000〜2.000%でした。10,000回転では0.8195〜1.1705%、100,000回転では0.9480〜1.0492%まで狭まりました。

最終の実測確率は平均1.00058%、中央値0.9990%、標本標準偏差0.02996%です。理論1%と近い一方、100本すべてが同じ値になったわけではありません。

架空1/100の100 Seed実測でP05〜P95が100回転の0〜2%から10万回転の0.948〜1.0492%へ狭まった実測図
実測図。100 Seedそれぞれの実測確率から中央90%(P05〜P95)を計算しました。合計1,000万回転です。
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理論照合:標準誤差は回転数の平方根に反比例

独立した二項抽選で真の確率をp、試行数をnとすると、実測確率の標準誤差は√{p(1−p)/n}です。nを100倍にすると標準誤差は約1/10になります。回転数を10倍にしただけでは、推定幅は約1/√10にしかなりません。

100 Seedの平均Wilson区間幅は、100回転で5.024ポイント、1,000回転で1.294ポイント、10,000回転で0.393ポイント、100,000回転で0.123ポイントでした。平方根則に沿って縮小しています。

100 Seedの平均Wilson区間幅が100回転の5.024ポイントから10万回転の0.123ポイントへ縮み、理論1%を含むSeed数が96、97、93、98だった実測図
実測図。区間幅の平均と、各SeedのWilson区間が理論1%を含んだ本数を併記しました。
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分かること・分からないこと

分かるのは、同じ独立抽選を同じ条件で集計したとき、標本数が増えるほど母確率の推定幅が狭くなることです。『実測1/○○』を比較するときに、総回転数が欠かせない理由も定量化できます。

分からないのは、次の1回が当るか、特定の台がいつ当るか、収支がいくらになるかです。RUSH中と通常時、異なる機種、時短・残保留など確率の異なる状態を混ぜた集計は、この単純な二項モデルの前提を満たしません。100 Seedの被覆本数も、将来の任意の100 Seedで同じ本数になる保証ではありません。

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再現方法と注意点

再現JSONには条件、100 Seedの各チェックポイント、平均、中央値、標本標準偏差、P05・P25・P75・P95、Wilson区間と理論1%を含むかどうかを保存しました。生成スクリプトで同じSeedから再計算できます。

この記事は架空1/100モデルの統計検証で、実在機種の性能評価ではありません。信頼区間は勝敗予測や不正判定の単独根拠には使えず、実戦結果や利益を保証しません。

SOURCES

定義・計算の参照資料

  1. [1] Confidence intervals

    NIST/SEMATECH二項比率のWilson区間と頻度論上の信頼区間の計算方法を検算に使用。

    参照日 2026-08-04

  2. [2] Probable Inference, the Law of Succession, and Statistical Inference

    Journal of the American Statistical AssociationWilson score intervalの原著。区間推定法の一次資料として参照。

    参照日 2026-08-04

  3. [3] 遊技機に関する事象等について

    遊技産業不正対策情報機構(PSIO)大当り確率は規定回数ごとの保証ではなく、各抽選で一定という説明の確認に使用。

    参照日 2026-08-04

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検証資料と関連ガイド

FAQ

よくある質問

Q. 実測確率が同じなら信頼度も同じですか?

同じではありません。1/100と100/10,000はどちらも1%ですが、Wilson 95%信頼区間は前者の約0.177〜5.449%に対し、後者は約0.823〜1.215%です。

Q. 95%信頼区間なら真の確率が95%で入っていますか?

頻度論では、同じ標本抽出と計算を繰り返したとき、作られた区間の約95%が真値を含む手続きと解釈します。観測後の特定区間へ真値が入る確率を95%と表す意味ではありません。

Q. 信頼区間で次の大当りを予測できますか?

できません。信頼区間は母確率の推定幅であり、独立抽選の次回転や収支を予測する区間ではありません。

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